インコやオウムなどの鳥は、私たちにたくさんの愛らしさと癒しを与えてくれる存在です。そんな小さな家族との別れは非常につらく、同時に「どう見送ればよいのか」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。体が小さいぶん、葬儀や供養に関して誤解されやすい点もあります。今回は、鳥のお別れで気をつけたいことや正しい供養の方法について詳しく解説します。
亡くなった鳥の正しい安置方法
鳥が亡くなった直後は、できるだけ早く体を整えて安置してあげましょう。
- 体をきれいに拭く
羽が乱れている場合はそっと整え、体液が出ているときはガーゼなどでやさしく拭き取ります。 - 柔らかい布で包む
小さなタオルやガーゼに包み、安心できるようにします。 - 箱に安置する
靴箱などの小さな箱にペットシートを敷き、遺体を寝かせます。 - 保冷する
夏場は特に腐敗が早いため、保冷剤を箱の下や周囲に配置して涼しい場所で保管します。
冷却をしっかり行えば、火葬や埋葬まで1日程度は安置が可能です。
鳥の火葬・葬儀の選択肢
鳥のような小型のペットでも、ペット火葬業者による火葬が可能です。地域によっては訪問火葬車で対応してくれる業者もあります。
火葬の種類と費用相場
- 合同火葬:他の動物と一緒に火葬され、返骨なし。費用は5,000円〜10,000円前後。
- 個別火葬:一羽ずつ火葬され、遺骨が返される。費用は8,000円〜15,000円前後。
※小さい鳥の場合、火葬しても骨が完全に残らないことがあります。粉骨(灰の状態で返却)になる可能性もあるため、事前に確認しましょう。
自宅での埋葬も選択肢のひとつ
庭や私有地がある場合、小動物の鳥であれば自宅での土葬も可能です。ただし以下の点には注意が必要です。
- 穴は30cm以上掘る(野生動物による掘り返し防止)
- 布や紙など自然に還る素材で包む
- 植木鉢や記念樹とともに埋葬する方もいます
集合住宅にお住まいの場合は、埋葬ではなく自宅供養や霊園での供養を選ぶほうが望ましいでしょう。
供養の方法は自由でOK
インコやオウムを見送ったあと、どのように供養すればよいかに正解はありません。以下のような方法から、ご自身に合うスタイルを選びましょう。
- 小さな仏壇を作る:写真・遺骨・好物のおやつなどを飾る
- 遺骨をアクセサリーにする:遺骨ペンダントやキーホルダーでそばに感じる
- 霊園や納骨堂に納める:定期的な供養を受けられる安心感があります
- 感謝の手紙を書く:言葉にすることで気持ちの整理にもなります
まとめ
鳥とのお別れは小さな命とのかけがえのない時間を振り返る大切な瞬間です。体が小さくても、その存在はとても大きく、しっかりと心を込めて見送ってあげることが大切です。火葬・土葬・自宅供養など、それぞれの環境と気持ちに合った方法を選び、後悔のないようにお別れの時間を過ごしましょう。