ペットとの最後の時間は、心から穏やかに送り出してあげたいもの。しかし中には、その気持ちにつけ込むような悪質な葬儀業者も存在します。事前に情報を得ていなかったがために、後悔や不信感だけが残ってしまったというケースも少なくありません。この記事では、実際にあったトラブル例をもとに、どのような点に注意すべきかを詳しく解説します。
事例1:合同火葬と言われたが、遺骨が戻ってきた?
ある利用者は「合同火葬のため遺骨は戻りません」と説明を受けたにもかかわらず、後日「こちらが○○ちゃんの遺骨です」と手渡されたという体験をしました。
これは明らかに説明と実態が食い違っており、「本当に自分のペットの遺骨なのか?」という不信感を抱くことに。
教訓:
- 火葬方法と返骨の有無を事前に文書で確認する
- 「合同火葬」なのに返骨されるケースは要注意
事例2:火葬車が近隣に迷惑をかけてトラブルに
訪問火葬を依頼したところ、自宅前で火葬が行われ近隣住民から苦情が殺到。煙やにおいが強く、環境に配慮した設備ではなかったようです。
さらに、業者側が「苦情には対応しない」と言い張り、利用者が板挟みに。
教訓:
- 訪問火葬の設備内容(無煙・無臭加工の有無)を確認
- 事前に近隣への説明が必要かどうかも確認する
事例3:電話対応が雑で不信感を抱いた
ペットが急に亡くなり、慌てて電話をしたところ、「そっち、何キロあるの?」「◯時までに来れます?」など、無機質で冷たい応対にショックを受けたという声も。
言葉遣いやトーン、対応の仕方によって、心の傷がさらに深くなることもあるのです。
教訓:
- 初回の電話対応でその業者の姿勢を見極める
- 不安を感じたら、他の業者にも相談して比較検討を
事例4:不明瞭な料金請求と後からの追加費用
「15,000円で全てできます」と言われたのに、当日「骨壷代は別途5,000円」「移動費が追加」と次々請求され、最終的に倍以上の料金を支払うことになった例もあります。
これは、明確な見積もりを出さない業者にありがちなトラブルです。
教訓:
- 事前に見積書・内訳書をメールや書面で確認
- 曖昧な金額提示には注意
事例5:遺骨を渡されたが、他のペットの骨だった?
火葬後に返された骨を見て「うちの猫にしては大きすぎる…」と疑問を感じた飼い主が、後日他の利用者とも話していたら、どうやら取り違えがあったらしいという事実が発覚。
ショックと怒りが重なり、信頼を完全に失ってしまった例です。
教訓:
- 「個別火葬」であることを明確に確認
- 火葬前にペットの特徴や情報を記録しておく
悪質業者の見分け方:共通する5つの兆候
- 価格が異常に安すぎる(3,000〜5,000円など)
- ホームページに代表者名・所在地の記載がない
- 口コミの内容が極端に不自然・同一パターン
- 電話やメールの対応が無愛想または威圧的
- 当日のキャンセルや変更が効かない
安心して任せるために今できること
- 口コミを複数サイトで確認
- 事前見積もりをとり、文書で残す
- 地域の動物病院や知人の紹介を活用する
- 複数の業者を比較する
まとめ
ペットとの最期の時間は、悲しみとともに深い愛情を再確認する大切な時間です。だからこそ、その気持ちに寄り添ってくれる誠実な業者を選ぶことが、心の整理にもつながります。トラブルの事例を知ることで、注意すべき点が見えてきます。情報を鵜呑みにせず、じっくり比較して後悔のない選択をしてください。あなたと、旅立つペットのために。